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    ~5000歩の旅~
    五所川原市
  • 酔客にぎやか 盆の夜

 さぁ、仕事が終わったし、ひとっ風呂浴びて一杯やりに行こうかな。お盆の最中の15日。東奥日報社五所川原支局内の時計の針は、午後5時半を指そうとしていた。風呂用具を持ってカメラを肩に掛け、サンダル履きで繰り出した。有料駐車場とビルの間を縫うように流れる用水路沿いの歩道を通り抜け、国道339号を金木方面に歩いた。(工藤知己)

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▼948歩
写真成長ストアの3代目社長・成田誠さん(左)、2代目社長の正夫さん(中央奥)、ねぷたが大好きな光佑君(右)と友達の渋谷鉄平君=地図(1)

 たばこを切らしていたので、昭和の雰囲気を残す「成長(なりちょう)ストア」に立ち寄った。3代目社長の成田誠さん(52)によると戦後、現店舗の近くにあった病院に商品を卸していたのが店の始まりだという。

 誠さんの次男光佑(こうすけ)君(7)が、近所の渋谷鉄平君(4)と作っている人気アニメ「妖怪ウォッチ」のキャラクターねぷたを見せてくれた。「ねぷたが大好きなんですよ」。2代目の正夫さん(80)は元気いっぱいの孫に目を細めた。

▼1229歩
写真磯乃湯温泉で入浴客の受付に立つ山中さん(左)=地図(2)

 JR五能線の長町踏切を渡り、なじみの「磯乃湯温泉」に到着。熱いサウナと冷たい水風呂が人気の銭湯だ。「お盆の時期は家族や親戚で来るお客さんが多いですね」と、ここで働いて3年目の山中美加子さん(49)。

 のれんをくぐると、風呂から上がった顔なじみの常連客から「オゥ」と声を掛けられた。熱めの湯につかって水風呂へ。サウナでじっくり汗を流し身も心もさっぱりの1時間。体重を量ったら78.5キロだった。

▼2769歩
写真客のおちょこに日本酒を注ぐ「小鈴」の木村さん=地図(3)

 五所川原高校の通りから立佞武多(たちねぷた)の館の裏手を経て駅方面を散策。五所川原郵便局の東側には昭和40年前半まで市役所があった。

 その近隣で飲み屋街として栄えた東町に、落ち着いた雰囲気の店「小鈴(こりん)」を発見。和服にかっぽう着姿の木村祐子さん(49)が迎えてくれた。「お客さんの反応をじかに感じたい」と30年間働いていた鮮魚店の従業員から転身し、昨年11月に店を開いたという。

 早速、生ビールを注文。スポンジが水を吸い込むように入ってくる。弘前市の地酒「豊盃」とともに県産の魚介類を使った刺し身を味わった。

▼3777歩
写真卒業以来、初めての同期会に集まった金木南中の卒業生たち=地図(4)

 ほろ酔い気分のところ、昼間に取材した金木南中の卒業生から「みんなで飲んでいるから来ないか」と誘いの電話が入った。西北五地域最大の歓楽街・川端町へ。「ラウンジ 誠」で盛り上がっている中、同い年の記者も同期会の仲間に入れてもらった。

 仙台市から駆け付けた医師の福士嗣海(つぐみ)さん(40)は25年ぶりの再会に「タイムスリップしたような感じ」と笑顔。ホテルサンルート五所川原に勤務の澤田憲男(のりお)さん(40)は「みんなよく集まってくれた」と感慨深い様子だった。

▼4033歩
写真常連客と会話を弾ませる「JAC IN」の對馬さん(右)=地図(5)

 最後はムードを変えて川端町にあるバー「JAC IN」へ。店長の對馬貴志さん(34)は「会話を楽しみたいという同年代の声を聞いて4月に独立した」と話す。好きなロックを流し、客と会話を弾ませている。常連の一人に店の魅力を尋ねると、「マスターの人柄かな」。そばで對馬さんが照れ笑いを浮かべた。

 ジンライムを数杯飲んで店を後にする。日付をまたいでも酔客たちのにぎやかな声が響き渡って、川端の夜は続いていた。バーから五所川原支局まで116歩。戻って体重計に乗る。80キロだった。