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    ~5000歩の旅~
    おいらせ町
  • 清流に育まれ10周年

 奥入瀬川が海に注ぐ町。旧百石町と旧下田町の合併から10周年を迎えた町をもっと知りたい-と、7月下旬、県指定天然記念物「根岸の大いちょう」を出発した。(寺沢龍哉)

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▼151歩
写真将棋教室で指し手を元気よく答える子どもたち=地図(1)

 すぐに通りかかった大山将棋記念館を窓越しにのぞくと、小学生が将棋の勉強中。「田楽刺しをするにはどう指せばいい?」「はい!」子どもたちが一斉に手を挙げる。元気がありすぎて先生は大変そう。藤ケ森樹葵君と小笠原竜聖君=ともに百石小1年=は「もっとうまくなりたい」と真剣な表情で対局していた。

 石田温泉病院前を通り、苗振谷地交差点から東の百石小学校方面に歩くと、学校の向かいに建設中の複合商業施設「おいらせショッピングセンター(SC)」が見える。秋に完成し、町の新たなにぎわい拠点になるはずだ。

 暑さのせいか外を出歩く人が見当たらない。仕方なく道を引き返すことに。やっと出会った40代女性は「本当は家から出たくないけど、家の中も暑くて…」と、汗を拭きながら缶ジュースで喉を潤していた。

▼1417歩
写真昼食の買い物に来た成田君(右から2人目)と友人たち=地図(2)

 交差点に戻り今度は南に歩いてみる。百石高校の正門から制服姿の生徒たちが出てきた。午前中の進学ゼミが終わったところだそうだ。軟式テニス部の成田海都君(1年)は、部員たちとコンビニで昼食の買い物。「これから部活。来年の県高校総体優勝を目指して、今から頑張らないと」

 高校の前から南に延びるのは本町商店街。旅館、雑貨店、精肉店などの前を歩いていく。美容室から聞こえる風鈴の音が心地よい。

▼2548歩
写真新鮮な野菜をPRする橋本さん(左)と小向さん=地図(3)

 青森銀行百石支店前の交差点を左折して歩を進めると「観光PRセンター味祭館」に着いた。おいしそうな野菜や加工品が並ぶ。「野菜は朝採りだからね。トマトやキュウリは今が旬だよ」と運営代表の橋本サトさん(82)。スタッフの小向栄子さん(63)は「和みと人情があふれる場所。嫌なことがあったって、みんなと会えばすかっと爽快」。わははと豪快に笑った。

▼3315歩
写真酒の貯蔵庫を案内する大塚さん=地図(4)

 元気に圧倒されて商店街に戻ると酒造会社「桃川」の前に。突然の訪問だったが酒蔵案内の大塚昭彦さん(60)が酒造りの現場を見せてくれた。「大切なのは水と技術と気概。機械化が進んでも、吟醸仕込みのように人の手でしかできない酒造りもあるんです」

▼4059歩
写真塚田さんと、お薦めメニューのオムライス=地図(5)

 桃川を出て町役場分庁舎近くをぶらつくと、黄色い屋根に「アヒル食堂」の看板が。名前が気になり居酒屋っぽいドアを開けると、中は洋食屋のようなおしゃれな造り。塚田浩則さん(53)が奥さんと切り盛りしていた。「店名の由来? カタカナ3文字で覚えやすいでしょ。屋根も黄色だしね」。お薦めメニューの一つ、オムライスを「いただきます」。

▼5000歩

 店を出るともう夕暮れ。八戸市との境にある奥入瀬川まで南下し、川沿いを歩いて5千歩に到達。メールのニュース速報を見てこの日、本県も梅雨明けしたことを知った。あしたも暑くなりそう。涼みながら家に帰ろう。