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    ~7000歩の旅~
    田舎館村
  • 田んぼアートに感動

 「田んぼアートの村」として名高い田舎館村で、村内に2カ所ある田んぼアートを巡り歩くことにした。晴れ渡った10日午後1時20分、50歳にして初めて歩数計を身に着けて、村役場庁舎正面玄関を出発した。(若佐谷雅之)

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▼199歩
写真うっすらと「男女」の姿が見えてきた田んぼアート第1会場=地図(1)

 まずは、庁舎東側の第1田んぼアートを見学するため、6階展望台へと向かった。

 5月31日の田植えから10日。まだ全く見えないだろうと高をくくっていたが、展望台からの光景に思わずびっくり。今年のテーマ「風と共に去りぬ」の図柄がうっすらと浮かんで見えた。何度も「すごい」と叫びながら、夢中でシャッターを切る。天守閣のような展望台には自分一人だけ。何だか、アートを独り占めにした気分だ。

写真田んぼアートの見学者をもてなす太田さん(左)と鎌田さん=地図(2)

 感動を胸に1階へ降りる。案内係として3年目の太田裕子さん(44)に話を伺うと「去年よりさらにいい案内ができるよう頑張りたい」ときっぱり。今年から担当する鎌田真吾さん(35)も「日々勉強です」と笑顔を見せた。

 今度は約3キロ離れた第2会場へ。道沿いに水田が広がり、田植えを終えたばかりの苗が風にそよいでいる。残雪を抱く岩木山を背にしてひたすら歩く。だが、なかなか通行人に出会わない。

▼2910歩

 国道102号をくぐる道で、ようやくお年寄りの女性と擦れ違った。82歳、1人暮らしだという。「寝たきりになると、わらはんど(子どもたち)が困るから、毎日歩いている」。明るい笑顔に癒やされた。

 やや強い西風に背中を押されるように東へ。辺りは一面の水田。その後は誰とも擦れ違わないまま、第2会場に到着した。

▼4142歩
写真田んぼアート第2会場での田植えを終え、談笑する女性ら=地図(3)

 第2会場では田植え作業が終盤。今年のテーマは人気SF映画「スター・ウォーズ」だ。田んぼアートの田植えをするようになって20年余という小野博さん(66)は「(図柄は)だんだん手が込んできている。色が変わる境目は気を使うね」。工藤セコさん(71)は「田んぼアートは村の誇り。ここで元気に田植えできることが一番の幸せ」と声を弾ませた。

▼6084歩
写真弥生時代の水田跡を紹介する阿保さん=地図(4)

 田んぼアートの周囲を歩いた後、村埋蔵文化財センターへ。弥生時代(約2100年前)の水田跡という「高樋(3)遺跡」の展示に圧倒された。「タイムスリップしたみたいでしょう」と、職員の阿保留美子さん(60)が声を掛けてきた。

▼6880歩
写真3人の孫と道の駅を訪れた北山さん(右)=地図(5)

 埋文センターを離れ、近くの「道の駅いなかだて」の売店へ。黒石市の北山金明さん(67)が、孫の北嶋葵さん(7)、北山凛ちゃん(4)・さくらちゃん(2)姉妹とくつろいでいた。「ここは黒石からも近い。孫を遊ばせるのにいい所」と金明さんは目を細める。

 時計を見ると午後5時。さあ、車を置いている村役場まで戻らなきゃ。