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    ~5000歩の旅~
    大鰐町
  • 温泉、ツツジ 心身癒やす

 青空が広がる5月中旬の午後、大鰐町役場前を出発。思えば日ごろ車で行き来するばかりで、町を歩いたことがなかった。出会いに期待を膨らませながら、まずは中心部を目指した。

 坂を下り、橋を渡って大鰐温泉駅方向へ。民家や商店の軒先に、鮮やかに咲く町の花・ツツジの鉢が見られた。歓迎を受けているようで心が弾む。(長内健)

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▼651歩
写真「これ、お薦めの商品ですよ」と紹介する廣瀬さん(左)と山田さん=地図(1)

 駅前交差点を左に折れ、町地域交流センター「鰐come(わにかむ)」に飛び込んだ。「こんにちは、ごゆっくりどうぞ」。笑顔で出迎えたのは売店スタッフの廣瀬靖子さん(57)と山田美智代さん(49)。大鰐温泉もやしを使ったおひたしなど自慢の商品を紹介してくれた。「県外の観光客も大勢来るけど標準語は使いません。津軽弁もお土産にしてほしいですから」ときっぱり。

▼1291歩
写真宿題を終え仲間との会話を楽しむ大鰐小の児童たち=地図(2)

 来た道を戻り東方向へ真っすぐ歩く。町中心部を流れる平川に突き当たり、右手の町中央公民館に入った。1階から子どもの元気な声。大鰐小学校の児童十数人が宿題をしていた。「今日は一人勉強の日。漢字を覚えたよ」と話し掛けてきたのは4年生の溝江司翔(かずと)君(9)。同じく4年生の渡辺陽和(ひより)さん(9)は「早く宿題を終わらせてヨーヨーをやるんだ」と明るい表情を見せた。

▼2018歩
写真客と談笑しながら仕事に励む大湯さん=地図(3)

 公民館を出て北へ歩き、線路沿いの道を東方向へ。5分ほど歩くものの人を見かけない。地域住民との出会いを求めて京子美容室に入ると、シーズ犬が足元に飛び付いてきた。「かわいいでしょ? 名前、『ターボ』っていうの」と経営者の大湯京子さん(64)。はさみを動かしながら常連客と談笑していた。この日の話題は山菜採り。「今年もたくさんワラビを採るんだ。今一番夢中かもね」とニヤリ。

▼3215歩
写真気持ちよさそうに足湯に入る成田さん=地図(4)

 さらに東に進み、近くの小道に入って川沿いの道を西方向に歩く。せせらぎを耳に橋を渡り、川沿いを数分歩くと足湯を発見。手拭いがないので椅子に座って一息ついていると、不二やホテルの従業員・成田紀子さん(75)が自転車を止めて近づいて来た。「帰宅前に必ず入ってるの。あなたもどう?」。成田さんが手拭いを差し出してくれた。早速漬かり、程よい湯加減に思わずため息が漏れ出た。成田さんと会話が弾み身も心もぽかぽかに。

▼4708歩
写真茶臼山公園駐車場から望む町の風景=地図(5)

 一方通行道路の住宅街や商店街を歩き、茶臼山公園へ。町の至る場所から望むことができるこの公園では、今が盛りとばかりにツツジが見ごろのようだ。

 公園入り口の坂道を上り駐車場に到着。ピンク、赤、白…。色とりどりのツツジの色彩に目を奪われ「百花繚乱(りょうらん)」という言葉が浮かぶ。

 付近に住む通りすがりの男性(64)に話し掛けると「大鰐の自慢はツツジ。見事だろう。でも今年は咲くのが早いね」と驚きの表情を浮かべた。

 男性と別れ、町を見渡せば日は傾きつつあった。既に5千歩を超えていたが、足湯効果か、まだ足取りは軽い。暗くなる前にもう少し花を愛(め)でよう-。