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    ~5000歩の旅~
    弘前・岩木
  • リンゴの里 心弾む春

 岩木山の麓にあり、リンゴの生産が盛んな弘前市の岩木地区。旧岩木町が同市と合併して来年で10年。市役所岩木庁舎周辺を歩数計を手に歩いた。(秋村有香)

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写真鳴海要記念陶房館の(左から)金崎さん、宮地さん、五十嵐さん=地図(1)

 旧岩木町出身の陶芸家・鳴海要さん(故人)の作品や資料を展示している「鳴海要記念陶房館」からスタート。同館で働く宮地令子さん(46)と五十嵐和世さん(34)、金崎梓さん(33)が迎え入れてくれた。展示室のほか、一般の人が使えるギャラリーや喫茶スペースもあり「丸いテーブルを囲んで、いろんな人たちの出会いが生まれている」と宮地さん。「鳴海さんの作品のカップで飲むコーヒーがお薦めです」と教えてくれた。

▼1215歩
写真たくさんのメニューが並ぶ「マエダ惣菜店」の前田秀子さん=地図(2)

 通りを進み、一度県道に出てからコンビニエンスストアを右折すると、黄色の外観が目を引く「マエダ惣菜店」を発見。中学校の同級生だという前田忠勝さん(57)と秀子さん(57)夫婦の店には、毎日違ったメニューが30種類ほど並ぶ。「朝が早くて休みもないけど、お客さんが来てくれるから。一生懸命やってきたらここまできた」と振り返った。

▼1803歩
写真おしゃべりしながら下校する(左から)福士さん、工藤さん、下山さん=地図(3)

 津軽中学校の前には、下校途中の生徒たちがたくさん。おしゃべりしながら歩いてきた福士彩香さん(12)と工藤紗弥香さん(13)、下山恵瑚さん(12)は小学校からの親友で、この春中学生になったばかり。「(中学校入学で)自転車で学区の外に出られるようになった。さくらまつりとか映画館とか、飛び回りたいよね!」と笑い合った。

 中学校を過ぎて県道を渡った先で、自宅の花を摘む金谷美津枝さん(77)と友人の三上とし子さん(72)に出会った。押し花に凝っているという金谷さんは「作品をプレゼントして、上手だねって褒められるとうれしくて」とほほ笑む。帰り際に「さっぱりするの」と梅味のあめを分けてくれた。

▼3598歩
写真リンゴの木の状態を見る大西博文さん(右)と百合子さん=地図(4)

 小雨が上がり、澄んだ空気の中、リンゴ畑が広がる農道を進むと、大西博文さん(65)と百合子さん(61)夫婦がリンゴの木を伐採していた。「暖かくなって芽が吹いてかわいい。心もうきうきする」と百合子さん。博文さんは「リンゴを育てるのは子どもを育てるのと同じ。毎日楽しいよ」と仲むつまじく作業に汗を流した。

 日も暮れ始め、県道近くにある「桜温泉」には1日の疲れを癒やそうと多くの人が訪れていた。高杉美保子さん(52)、恵理子さん(23)親子は「汗をかいてさっぱり。ダイエットできたかな」。

▼5006歩
写真常連客と会話を楽しむ中澤さん(中)=地図(5)

 歩数計が5千歩に達したのであたりを見回すと、暗闇にぼんやり光る看板が見えた。「酔処 りんごっこ」には常連客が集まり、店主の中澤弘子さん(61)の家庭料理と一緒に酒を楽しんでいた。開店当時から23年間毎週来ているという村上定雄さん(78)は「料理がなんでもおいしい」と一言。元気な中澤さんとの会話で、店内は笑いに包まれていた。