2003年6月7日(土) 東奥日報 ニュース


■ 三内丸山に客足戻る時遊館が一役

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 青森市の国特別史跡・三内丸山遺跡の入場者数が、昨年十二月以降再び伸びている。今年は五月末で既に十七万人を突破。各月とも、一般公開を開始した一九九四年以降の最多入場者数を更新する人気ぶりだ。その原動力となっているのが、昨年秋に開館した「三内まほろばパーク縄文時遊館」。多彩な体験コーナーや、冬期間もゆっくり見学できる点などが「三内丸山」の新たな魅力づくりに一役買っている。出土遺物を常設展示できないなど不満の声も上がっている同館だが、集客力については合格点のようだ。

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 縄文時遊館がオープンしたのは昨年十一月三十日。四季を通じて縄文世界を満喫することができるビジターセンターの誕生に伴い、それまで十二月−三月は休止していた三内丸山応援隊によるボランティアガイドも通年活動となるなど、見学者、観光客の受け入れ態勢が整った。

 これまで十二月と一月の見学者数は千人を超えるのがやっとという程度だったが、同館開館後の今年一月は実に前年の十倍以上の約一万二千七百人を記録。観光シーズンの五月は前年の二倍以上に跳ね上がっている。

 同遺跡の入場者数は、ピークだった九七年度以降年々減少。二〇〇一年度はついに年間二十万人台まで落ち込み、「三丸ブーム」の退潮もささやかれていた。それだけに関係者の喜びは大きく、県教委三内丸山遺跡対策室は「本年度は最も多かった九七年度の五十六万五千人を上回る可能性もある」と話す。

 毎年北海道への修学旅行の途中に、同遺跡を見学している八戸市の根岸小学校では、今年も四日に訪問。今回からコースに加わった同館で、児童たちは火おこしや土器の組み立て、当時の衣装を復元した貫頭衣(かんとうい)の着用体験などを行い、縄文ワールドを満喫した。

 同小の宮澤義男校長は「昨年までは“見学”だけだったが、実際に体験できることで児童も楽しめたようだ。これだけ設備が整っているのはありがたい」と高く評価。

 実際に貫頭衣を着てみた同小六年の久保雄嗣君(12)も「写真で見るのとは大違い。軽くて、風通しが良くて、気持ちいいのが分かった」と目を輝かせていた。

 もうひとつ新幹線の八戸開業効果も見逃せない。三内丸山応援隊の佐々木英幸事務局次長は「開業後、八戸を起点とした新たな定期観光バスが遺跡に来るようになった。減少に歯止めがかかったのでうれしい」と話す。

 遺跡展示室では、県立郷土館へ移った国重要文化財以外の出土品を引き続き展示。今月二十日までは縄文ポシェットや編布(あんぎん)をテーマとした最新情報展「編む」が開催されている。

 装いを一新した“ニュー三内丸山”。まだの人は、ぜひこの夏訪れてみてはいかが。(社会部・藤本耕一郎、写真部・沼田毅)

※写真は縄文時遊館中央に設けられた三内丸山遺跡の再現模型に見入る子どもたち

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