| 2002年11月19日(火) |
青森市にある国特別史跡三内丸山遺跡の環状配石墓等の一部が公園整備工事により壊された問題で、県教委文化財保護課三内丸山遺跡対策室は十八日、検証発掘調査の結果、掘り起こされるなどの損傷を受けた環状配石墓の石が十二個だったことを明らかにした。また、石を元の位置に確実に戻すことは困難だとして、遺構は復元しない方向を示した。発掘調査委員会の村越潔委員長(青大教授)は「調査する側、工事する側も、今後は復元が可能となるような記録の仕方なども検討するべきでは」と話している。 損傷したのは、昨年度発掘された環状配石墓七基(縄文中期半ば、約四千五百年前)のうち三基の一部。工事業者が配水管を設置する目的で掘削した溝(幅約七十センチ)の両側それぞれに五十センチ拡幅して掘り下げ、状況を検証した。 同対策室によると、三基の環状配石墓から掘り起こされたり、元の位置から移動していた石は計十二個。環状配石墓の主体部である土坑墓に損傷はなかった。 同対策室は、「昨年度行った発掘調査は遺跡の範囲確認が目的だったため、石そのものの形は記録していない。今回取り上げた石は似通っているものもあり、すべてを確実な位置に戻すことは困難」と判断。取り上げた石は元の場所に戻さず、記録・保存する方向で文化庁と協議を進めている。 村越委員長は「復元できないのは残念だが、やむを得ない。二度とこういった問題が起きないよう注意するとともに、図面や写真による記録方法の工夫も必要では」と、今後の課題を指摘している。 調査現場は十九日に砂を入れ、二十日には土をかぶせるなどして埋め戻しの作業を終える予定。 |