| 2002年4月7日(日) |
県のむつ小川原開発新基本計画の策定作業が大幅に遅れている。県は当初、ITER(国際熱核融合実験炉)本県誘致を軸に二〇〇二年度内の新計画策定を目指していたが、国のITER建設候補地選定作業が進まず、新計画策定に必要な環境影響評価(アセスメント)実施の手続きに入れない状態。今年初めには、ITER候補地が年度内にも決まるとみて〇二年度のアセス着手を見込んだが、国は本年度に入ってもITER国内誘致の方針決定を棚上げしたまま。現段階で県は〇四年三月の新計画策定を目安にしてはいるが、ITERの動向次第ではさらに遅れる恐れもある。 県は一九九八年六月に新計画骨子案を策定。これに基づき、〇〇年十二月には新計画の指針となる開発の方向性の中間取りまとめを公表した。「ITERは事業量の多さからも、他のプロジェクトのけん引役になり得る」(県商工観光労働部)として、早期の取り組みが可能な七つの先導的プロジェクトの中核にITERを位置づけ、誘致運動に力を入れてきた。 ITER建設候補地には同地域のほか茨城県那珂町、北海道苫小牧市の三地点が名乗りを上げ、国は〇一年八月の建設候補地選定を予定していた。これを受け、同部は〇一年度中にアセス着手、〇三年に結果を公表し、〇四年三月までに新計画を策定、閣議了解へ持ち込む狙いだった。 国は昨秋、同地域と那珂町の二地点を事実上の建設候補地に絞り込んだが、国内誘致の可否については厳しい財政状況を勘案する必要があるとして決断を保留。国内候補地一地点の選定も先行き不透明な状況だ。 本県誘致が不確実なITERを新計画の柱に位置づけた理由について同部は「むつ小川原開発の重要性を国にアピールできる」と説明。仮にITER誘致に失敗しても、液晶産業を集積するクリスタルバレイ構想を中核に据えた新計画に国の積極的な関与が望める−と期待感をほのめかすが、ITER誘致の大幅な遅れに伴う新計画策定の停滞は「誤算だった」と認める。 同部の蝦名武部長は「ITERの先行きが見えず、新計画策定は全く不透明なのが実情。国は早く国内誘致の方針と建設候補地を決定してほしい」と話している。 |