2002年3月15日(金) 東奥日報 ニュース


■ 白神「森林と人との共生林」拡充

 東北森林管理局青森分局は新年度から、白神山地の本県側の世界遺産地域周辺の森林について森林機能の類型を見直し「森林と人との共生林」を拡充する。これまで木材の生産をしていた区域などを基本的に手を加えない「自然維持タイプ」と、環境教育などに活用できる「森林空間利用タイプ」の二種類の共生林に再編し、世界遺産地域の保護管理対策の推進にもつなげたい考えだ。

 十五日に青森市の同分局で開いた国有林の地域管理経営計画等の策定・変更にかかわる学識者検討会で、同分局が説明した。

 同分局によると、森林機能の見直しは、世界遺産地域に当たる森林生態系保護地域の本県側の周辺地域五カ所を対象に実施。これまで資源の循環利用林と位置付けて木材生産を主としていた区域や、国土保全・水源かん養タイプとして一部で施業していた区域を「森林と人との共生林」に変更する。

 共生林はさらに(1)良好な自然環境が残っている区域は「自然維持タイプ」(2)比較的人の出入りがしやすい区域は、白神山地への理解を深め、自然と触れ合うことのできる「森林空間利用タイプ」−に分ける。

 今回の機能見直しによって拡充される共生林の面積は五カ所で計約四千ヘクタールで、従来の共生林約七千ヘクタールと合わせると約一万一千ヘクタールになり、本県側の世界遺産地域の面積約一万二千ヘクタールにほぼ匹敵する。

 白神山地は世界遺産地域に登録後、交通アクセスの良い特定の地域に入山者が集中し、その影響が懸念されている。周辺地域に触れ合いの場が増えることで入山者の分散が図られ、環境教育などの推進が期待される。


次へ

HOME