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是川遺跡で土器片に「はけの毛」 |
八戸市の是川中居遺跡から今年出土した縄文晩期中ごろ(約二千六百−二千五百年前)の朱塗りつぼに、長さ約一センチほどの、はけの毛らしいものが二本、付着していたことが十二日までに分かった。これまで実物が出土した例はなく、当時の漆作業に、はけが使われたことを裏付ける貴重な遺物とも考えられる。八戸市教委文化課はさらに詳しく調べる方針だ。
このつぼは十月十六日、同遺跡の長田沢地区から出土した。いくつかの破片に割れ、なくなっている部分もあるが、復元すれば直径約二十センチ、高さは約三十センチ以上とみられる。泥炭層に守られて表面の保存状態は極めて良好で、全体が赤く塗られている。
はけの毛らしい物は口縁部のかけらの裏側にまっすぐな状態で一本、底部に近い胴部の表面にU字状に一本、付着。つぼの内側には黒い漆が塗られ、はけ目とみられる線上の痕跡に覆われていた。この痕跡は土器面を調整した跡という見方もあるが、付着していた毛の種類などを調べ、土器面の状態と比較することで、当時の漆作業の手掛かりが得られる可能性がある。
漆に詳しい永嶋正春・国立歴史民俗博物館助教授は「縄文時代の筆やはけはまだ見つかっていないだけに、土器に残った漆作業の痕跡は大変興味深い。長田沢地区では漆こしの布も見つかっており、漆で固まったはけの出土も期待される」と話している。
※写真は、土器片に付着していた、はけの毛とみられる物(丸印の中)。左側は横にまっすぐ、右側は上に開いたU字状になっている
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