2003年12月5日(金) 東奥日報 編集部から


軒に干したカキが冬を実感させる  “ぞう”です。こちら青森では本格的に雪も降り始め、いよいよ師走らしくなってきました。雪や寒さが嫌いじゃない私にとって、どちらかといえばうれしい季節到来ですが、12月はちょっと憂うつな月。その原因は年賀状作成です。数年前からパソコンで作成するようになったため、あて名書きの手間が省けてかなり楽になったものの、毎年四苦八苦しております。しかし、パソコンのデータは故障やちょっとした操作ミスで、あっという間に消滅してしまいます。もし、消滅したデータが年賀状の住所・氏名だったら−と考えるとゾッとしますが、それが現実になってしまいました。

 わが家のパソコンが壊れたのは今年春先のこと。当然、年賀状データも喪失。しかし、仕事がらバックアップの大切さは十分身に染みておりますので、自宅でもバックアップはしっかり行っていました。ところが、先日、「そろそろ年賀状の準備でもするか」と、データの復元を試みたところ、何度試みても復元できず。血の気が引きました。結局、数百件のデータは入力し直しに…。ショックからいまだ着手できずにおります。実に憂うつな12月です。

 バックアップとは言い換えるとコピーのことで、音楽の世界では尊敬するバンドの曲・演奏方法をまねるコピー・バンドが数多く存在します。1970年代の沖縄にはディープ・パープルのコピー・バンドとして有名な、「紫(ムラサキ)」というバンドがおりました。紫はデビュー・アルバム「紫」(1975年)で一気にオキナワン・ロックの黄金期を築きあげた名バンド。メンバーのほとんどがハーフ、そして沖縄という風土が生んだ多国籍なサウンドは、コピーのようでコピーでない世界唯一の“紫サウンド”です。

 仕事でのバックアップの大切さはいうまでもないことですが、データ以上に大切なのはわれわれ人間の方。体調を崩し入院となったとしてもすぐに復元というわけにはいきませんからね。これから忘年会シーズン。ますます自愛して臨まなければ…。(2003.12.5 ぞう




 ウーです。天皇杯サッカーに出場した青森県代表の山田高は、大会初日の11月30日、栃木SCに2−5で早くも敗れました。残念でした。残念でしたといえば、アステール青森。JFLの下に位置する地域リーグ、東北社会人リーグ1部で本県唯一のチームが今年は最下位の8位で降格。悲しすぎます。

 本県の青森県社会人1部、同2部リーグに所属する社会人・クラブチームが、J1に上り詰めるまでには、東北社会人2部北ブロック(北東北)、同1部を経て全国リーグのJFL、J2と通過しなくてはなりません。山田高が高校サッカー界では全国レベルにありますが、本県の社会人・クラブチームが全国の舞台に立つには、ものすごく高い壁、険しい道のりがあるのです。アステールはちょっと遠回りすることになりました。

 このほど、東北社会人2部と県リーグの入替戦の方式が変更されました。これまで2部は各県2チーム参加し、各県の下位チームが各県リーグ代表と対戦するため、仮に2部2位だろうと、1位が同県だったら県リーグとの入替戦を行っていました。この点が是正され、上位集中県をA、下位集中県をBとすると、A最下位チームの代わりにBの最下位チームがA県リーグ代表と入替戦を行う−などと決め、1県3チームの2部参加が可能になったのです。

 北ブロックでの採用は来季からとなりましたが、例として今季の成績に当てはめてみます。岩手県の遠野クラブ2位、ヴィラノーバ盛岡3位、本県の陸自八戸5位、ラインメール青森6位。ラインメール青森は岩手県リーグ優勝チームと、陸自八戸は青森県リーグ1部優勝のエンジェル(十和田)との間で生き残りをかけた戦いを行っていたはず−ということです。そこにアステールが降格してくるのですから、ややこしい。来年からの実施が、本県にとって吉となるかどうか…。頑張れアステール。(2003.12.4 ウー




 「足らざるを憂えず、等しからざるもあえて憂えず」−。本県の三村申吾知事が県議会で、自身が描く本県の“夢”について問われた際、これまでの経済・物質重視の発想から、県民一人ひとりが、地に足をつけて生きる中から満足感を得るという生き方へ転換する必要性を訴えて、口にした言葉です。また、それ以前の答弁では、本県ならではの豊かな自然環境の中で「自らの時間を慈しみながら活用するスローライフ」を提案したことも。

 これらの言葉を併せ考えると、ある歌が連想されます。「ナンバーワンにならなくていい もともと特別なオンリーワン」という歌詞でお馴染みのSMAP「世界に一つだけの花」です。この歌を聴いた時は、芸能界でナンバーワンにまで登りつめた連中が何を言っていやがるのだと、正直小馬鹿にされたような気持ちになりましたが、逆に「足らざる」「等しからざる」を地でいく本県には、これほど似合う言葉もないように思われます。

 ところでこのSMAPですが、この度レコード大賞の金賞候補25作品にノミネートされたことを受け、「この曲は歌詞の中にあるようにナンバーワンを目指すよりはオンリーワンを大切にしたい」として受賞を辞退しました。やはり余裕のある人間の言うことはちょっと違うようで。さて本県の場合。もし知事が新幹線延長やITER誘致を「辞退」するなんて言い出したら、やっぱり県民から大ブーイングを受けるでしょうか。 (2003.12.3 こじか




 <まじょ>です。行って来ました、八戸へ。11月30日、12月1日にJR八戸駅と中心商店街で行われた東北新幹線「はやて」開業1周年に記念イベントを取材してきたのですが、いやぁホントにたくさんの人でにぎわってました。新しく動画ニュースを2本アップしたのですが、見ていただけましたでしょうか?

 記念セレモニーでは前年のはつかりに比べて、乗車率も50%増とのあいさつがありましたが、確かに「はやて」から降り立つ乗客を見ても観光客が多いみたい。まずは滑り出し好調で何より−といった感じです。

 その八戸には車で、それも国道ではなく五戸や六戸を走る県道を通って出掛けたのですが、八戸に近い地域で、アップダウンが激しかったり、狭くてクネクネしていた道路の脇に、完成間近の新しい道路を2、3、“発見”しました。そしてJR八戸駅の西口方面に続く橋は2車線だったのが4車線に拡幅され、高さも増し、すっごく立派になっていました。「新幹線が来る」というのは、こういうことなのね…。波及効果の一つを、周辺地域のインフラ整備に見た思いでした。

 2日間とも駅のコンコースには特設ステージが設置され、八戸市はもとより、周辺町村に伝わる伝統芸能などが次々披露されましたが、民俗芸能好きの私には、それがなかなか興味深かった。よく知られる下北地方の餅つき踊りとは節回しも踊りも違う南部地方の餅つき踊りがあったり、「切れ」が自慢の津軽手踊りに比べて節回しも手さばきもゆったりした南部手踊りがあり、五所川原甚句に似たすり足を使う岩手県野田村の「野田ナニャドヤラ」あり…。いやぁ、津軽と南部、様々な相違点があるということを実感しました。

 そして、駅前広場。八戸に伝わる「せんべい汁」が振る舞われると、長蛇の列。コメに稗(ひえ)を加えて炊いたあったかいご飯に、炭火で焼いたイワシ2本をのせた「イワシひえ飯」も、有料(350円)だけど長〜い人垣。そして、ホタテの貝焼き(廉価で提供)にも人、人、人…。ホタテって、県外の人にも人気があるけど、南部の人にも人気が高いということを目の当たりにしました。

 「大動脈」が出来ることで、物流だけでなく、数字に表れにくい人や文化の交流もどんどん広がればいいな、と思ってしまいました。(2003.12.2 まじょ




 きょう12月1日で、新幹線八戸駅は開業1周年を迎えました。八戸駅や市内では、きのうから1周年を記念したさまざまなイベントが行われ、利用客や参加した市民など、大勢の人々でにぎわいをみせているとのことです。編集部では、このもようを動画を使って臨場感豊かにみなさんにお伝えすべく、<まじょ氏>が現地へ向かいました。

 先週の当コーナーで、<こじか氏>が「東北新幹線を利用したことがない」旨を明らかにしていました。私は東北新幹線の利用は何度かありますが、はやてに代わってからは、まだ利用したことがありません。機会があれば、いずれ乗車してみたいという気持ちはあります。しかし、実際に首都圏に出向くとなれば、やはり<こじか氏>同様「到着時間の早さ」から、航空機を利用することになるでしょう。目的地に早く着くということは、空いた時間を自由に使えるということに加え、疲労の軽減にも繋がるわけですから。

 新幹線が航空機と同等以上の支持を、私や<こじか氏>のような考えを持っている人から得るためには、当然航空機のメリットに対抗しうるだけの魅力を持たなければなりません。例えば、料金の大幅な引き下げか、もしくは新幹線でなければ受けられないサービスなど、そんな新幹線ならではの「武器」が必要だと思います。航空機と比べて多少料金が安い程度では、利用客が航空機に流れていってしまうのは仕方のないところでしょう。並大抵のことでは、この「時間の差」による航空機のアドバンテージを覆すことは難しいと言わざるを得ませんが、ここで退いては新幹線の更なる利用客の獲得は見込めません。青森県民としては、さまざまな可能性を秘めた新幹線の将来に、大いに期待したいと思います。 (2003.12.1 おおかみ



HOME