見出し一覧▼
 9.帆船の京菓子を創作/酒田港(山形)/菊池菓子舗製造部 小倉豪一郎さん(26)(2011.10.27)
 
写真
みちのく丸寄港に合わせ、小倉さんが創作した京菓子

写真
酒田市で人気の観光スポット・山居倉庫(さんきょそうこ)。北前船往来時の面影が漂う=8月22日午後

 若き京菓子職人。酒田港に入港したみちのく丸の木村透船長に、自ら創作した京菓子を直接プレゼントした。

 贈ったのは、歌舞伎などの演目を表現した「蒔(まき)菓子」。役者の楽屋に届けられたことにちなんで、みちのく丸のための新しい菓子の創作を思い立った。「蒔菓子はよく来てくれた−という気持ちが込められた京菓子。酒田に来るみちのく丸を歓迎する気持ちを表したかった」

 北前船をイメージした菓子は、あんと小麦粉をまぜて蒸し上げた「こなし」という京菓子に欠かせない生地を使った。水色をつけ海を表現したこなしが、黄色に染められ米俵を表した白あんを包む。表面には、こなしで作った帆船が添えられた。

 この菓子の帆船の抜き型は、菓子工場の中から偶然見つけた。「真ちゅう製と思われる抜き型で、酒田大火(1976年)で焼けた跡があった。当時の職人さんが必死に運び出したのだと思う。今いるベテランの職人さんも、その抜き型の存在を知らなかった。見つけたときは、運命的なものを感じた」

 創作した京菓子は「浜の輝き(小屋乃浜)」として8月中旬〜9月に限定販売、ほんのりと甘く、売れ行きは上々だった。

 京都の老舗和菓子メーカーで6年間修業し昨年帰郷した。「酒田は京文化をはじめ北前船で伝わった北前文化をPRしているが、地元の人たちは、北前文化がどんなものかあまり分からないのではないか。菓子を通して、自分が見てきた京文化を伝えたい」

 「みちのく丸の周りはすごくにぎわった。北前船ゆかりの日和山公園、相馬樓などが素晴らしいものであることを、多くの人たちが再認識できたと思う」

酒田港寄港  8月19〜24日 船内見学4261人▼20日=寄港歓迎セレモニー▼20〜21日=「さかた×ふくしま」福幸市▼21日=みなとオアシスまつり



Copyright(c)2011 The To-o Nippo Press Co.Ltd