2009年8月29日(土) 東奥日報  

あおもり注目技術・研究

■ メバル増殖にも貢献/アカモク養殖/県産業技術センター水産総合研究所

 夏が近づくとスーパーの海藻コーナーに「ぎばさ」が並ぶ。「ぎばさ」とはホンダワラ類の一種アカモクをゆでて刻んだ食品で、「メカブ」のような粘りと適度な歯ごたえがあるため、海藻食ブームに乗り全国的に消費が拡大している。

 アカモクは、海中では森のように直立する。この海の森は、海峡メバルとして知られる本県特産のウスメバルの稚魚などにとって、かけがえのないすみかとなる。このため、水産総合研究所では、食用のほか魚類の増殖にも役立つアカモクの養殖技術を研究している。

 これまでの試験では、水槽中で十分な栄養(肥料)と光を与えながら、葉が重なり合わないように育てることで、5月に採取した胞子から、3カ月で長さ5センチのアカモク種苗が生産できるようになった。

 これを9月に波消しブロックに囲まれた波静かな海域で養殖したところ、翌年6月には全長4メートルの大型アカモクを収穫できた。

 さらに、アカモクは冬に海が荒れる深浦町風合瀬(かそせ)沖の外海で養殖しても十分に成長し、放流したウスメバル稚魚がアカモクの葉や枝に寄り添う様子から、海の森としての機能を発揮することも確かめられた。

 日本海沿岸は冬の風波が厳しいため、他の海域に比べ養殖生産が少ないが、一連の技術開発によって日本海の外海でもアカモクが養殖できるようになった。今後はウスメバル資源を増やすためにも、アカモク養殖技術の普及を図りたい。

 ▽問い合わせ先=地方独立行政法人青森県産業技術センター水産総合研究所主任研究員・藤川義一(電話017-755-2155、eメールyoshikazu_fujikawa@aomori-itc.or.jp)※「@」を半角にしてください



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