2009年7月18日(土) 東奥日報  

あおもり注目技術・研究

■ 強度優れ弾力性富む/県産スギを湾曲集成材で活用/県産業技術センター林業研究所

スギ湾曲集成材で試作した6人掛けベンチ
 集成材とは、板を接着剤で張り合わせた素材のことだ。無垢(むく)の木では難しい曲面に加工できるが、それには手間のかかる工程が必要である。

 そこで、青森県産業技術センター林業研究所は、県内の機械工具販売業者の協力で、簡便に湾曲集成材を製造する装置を開発し、この装置を用いてインテリア製品を作った。

 その一つに、公共スペースへの設置を想定した6人掛けベンチの試作品がある。ベンチは、厚さ5ミリのスギの薄板(ラミナ)を6層重ねた湾曲集成材を多用し、全体を曲線で構成した。

 スギ集成材には軽く柔らかいイメージがある一方で、無垢のスギ材に比べて強度が高く、弾力性にも富んでいる。

 スギは、くぎや木ねじで固定すると抜けたり、緩みが出やすく、家具材として使われるブナやナラに比べ強度が劣る。ベンチの両端に付けた半円形のひじ置きに弓状に曲げた脚をボルトとナットで連結したほか、腰掛けの中央部に、同じ弓状の脚を組み入れるなどし補強した。ボルトとナットで固定したため、分解と組み立てが容易になり、簡単に持ち運べるようになった。

 これまでイベントや各種行事で公開してきたが「浅く腰掛けてもすべり落ちず、座り心地が良い」「持ち上げると、見た目より軽い」など好評を得ている。

 林業研究所は、県産スギ材の利活用が進むよう、集成材加工の時間短縮や部材の見直しによる生産コストの削減にも取り組むことにしている。

 ▽問い合わせ先=青森県産業技術センター林業研究所木材加工部研究管理員・鎌田淳(電話017-739-8551、eメール=jun_kamata@aomori-itc.or.jp)※「@」を半角にしてください



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