2009年5月9日(土) 東奥日報  

あおもり注目技術・研究

■ 食品加工で利点多く/「過熱水蒸気」の利用/食品総研水産食品開発部

加工食品への応用に期待が高まっている「過熱水蒸気処理装置」
 「過熱水蒸気」という言葉をご存じだろうか。以前、家庭用オーブンのテレビコマーシャルに、「水で焼くレンジ」というのがあったことを記憶している方もおられると思う。これは、過熱水蒸気による調理、加工技術を応用した製品だった。

 水はセ氏一〇〇度で沸騰し、水蒸気になる。さらに加熱し一〇〇度超に高めた状態を過熱水蒸気と呼び、食品を焼いたり乾燥させる際に利用できる。

 過熱水蒸気処理は、従来の焼く、煮るなどの加工方法に比べ(1)加熱が速い(2)無・低酸素状態で加熱するため脂肪の酸化やビタミンCの破壊を抑制できる(3)食感を改善できる(4)加工品の色を改善できる−など数々の利点があり、食品加工分野でも注目されている。

 食品総合研究所は二〇〇八年度に、小型の過熱水蒸気処理装置を導入し、加工特性の検討や加工製品開発を始めた。

 今年二月、過熱水蒸気利用の先進地・北海道の道立食品加工研究センターから阿部茂博士を講師に招き、原理や応用例などの講習会を開いたところ、八戸市をはじめ県内各地から加工業者ら約五十人が参加し、関心の高さをうかがわせた。

 また、三月末には若手技術者を育成するため、食品総研加工場で勉強会を開催。ミズダコ、サバ中骨、コンブなどを過熱水蒸気処理し、加工品への応用について話し合った。

 過熱水蒸気の研究は始まったばかりだが、食品総研発の技術を早く県内加工業者に普及できるよう努めたい。

 ▽問い合わせ先=青森県産業技術センター食品総合研究所水産食品開発部総括研究管理員・成田清一(電話0178-33-1347、eメール=seiichi_narita@aomori-itc.or.jp)※「@」を半角にしてください



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