2009年4月25日(土) 東奥日報  

あおもり注目技術・研究

■ 種もみと肥料同時に/不耕起乾田直播栽培/農林総研 低コスト稲作研究部

 米づくりを担う生産者の減少が進む中、おいしい県産米を安定的に供給するため、大規模水田営農に移行できる新たな生産技術が求められている。

 従来の一般的な栽培方法(慣行栽培)では、春の短期間に田起こし(耕起)、代かき、田植え等の作業が集中し、これが大規模化を難しくしている。

 そこで、青森県産業技術センター農林総合研究所は、これらの作業を省き大規模化を促進する画期的な技術として期待される「水稲不耕起乾田直播(かんでんちょくは)栽培」の実用化に取り組んでいる。

 この技術は、トラクター後部に装着した機械で、水を張る前の水田に溝を作りながら種もみと肥料を同時にまく方法。その後は除草剤を散布するだけだ。農家に普及できれば、慣行栽培に比べて規模拡大が容易になる。

 二〇〇八年度は、農林総合研究所にある三十アールの実証試験田二カ所で試験栽培を実施した。十アール当たりの収量は慣行栽培とほぼ同等の六百九−六百十八キロだったのに対し、栽培に要した労働時間は十アール当たり約九時間(慣行栽培は二十八時間)で済んだ。一方、雑草対策や肥培管理では、改善の余地があることも明らかになった。

 当センターは今後、各技術の完成度を高めることで、収量水準を維持しつつ労働時間を同八時間以下に抑える栽培方法の確立を目指している。

 さらに、一一年度の実用化を目指し、水田営農全体を合理化し生産コストを従来の70%以下に低減する技術の開発も進めている。

 ▽問い合わせ先=青森県産業技術センター農林総合研究所低コスト稲作研究部研究管理員・野沢智裕(電話0172-52-4396、eメール=tomohiro_nozawa@aomori-itc.or.jp)※「@」を半角にしてください



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