2007年12月27日(木) 東奥日報  

あおもり一押し技術シーズ

■ JRR−4研究炉/原子力機構原子力科学研究所/がん治療に利用拡大

原子炉の運転実習の様子
 日本原子力研究開発機構原子力科学研究所(茨城県東海村)の研究用原子炉JRR−4(出力三千五百キロワット=大型原子力発電所の約千分の一、冷却水は約四〇度の大気圧)は一九六五年に初臨界に達し、放射線遮へいの研究に利用された後、がん治療のための医療照射、微量元素分析のための放射化分析、医療用ラジオアイソトープの製造、高品質の半導体用シリコンの製造、原子力技術者の人材育成等に利用され、医療、工業などの広い分野における研究・開発などに貢献している。

 医療照射には、筑波大学、京都大学などの医師グループによるがん治療の臨床研究であるホウ素中性子捕捉療法(BNCT)がある。BNCTは、患者にホウ素化合物をあらかじめ投与し、腫瘍(しゅよう)細胞にホウ素化合物が集まる特徴を利用して、腫瘍細胞のみを選択的に破壊し治療する方法である。BNCT開始当初の主な適応症例は脳腫瘍であったが、近年では頭頸部(けいぶ)腫瘍、皮膚がん、肺がん等へと適応範囲が拡大し、症例数も二〇〇六年度に三十四回(週一回の頻度)実施され、年々増加している。

 また、原子力技術者の人材育成は、当機構の原子力研修センターが計画する研修、東京大学原子力専攻をはじめとする大学などの要求に応じた研修などがあり、この利用日数も年々増加の傾向にある。これらの研修は、臨界に関する実験、反応度の測定、原子炉の運転などの実習を通じて、今後の原子力を担う技術者の育成に貢献している。

 JRR−4の施設は、施設共用制度として公開しているため、さらに多くの研究者、技術者に利用していただきたい。

 ▽問い合わせ先
  日本原子力研究開発機構東海研究開発センター研究炉加速器管理部研究炉利用課長・楠剛
  電話029-282-5096
  eメール=kusunoki.tsuyoshi@jaea.go.jp ※「@」を半角にしてください

  JRR−4管理課長・加島洋一
  電話029-282-5613
  eメール=kashima.yoichi@jaea.go.jp ※「@」を半角にしてください



HOME