東奥日報 特集


北京五輪



アーチェリー男子
古川 高晴


レスリング女子48キロ級
伊調 千春


レスリング女子63キロ級
伊調 馨


柔道男子90キロ級
泉 浩


重量挙げ男子56キロ級
堰川 康信


陸上女子長距離
福士加代子


卓球男子
水谷 隼


卓球女子
福原 愛


バドミントン女子
廣瀬栄理子
■ いざ夢舞台 つかめ栄冠/県勢過去最多の9人

 北京五輪の大舞台まであと1カ月。本県出身や本県ゆかりの五輪戦士たちも最後の合宿で調整に励み、本番での入賞、メダルを目指して燃えている。県勢選手は9人に上り、過去最多。世界に青森の名をとどろかせようと選手はもちろん、家族や恩師、地域の応援団も「おらほの宝」の躍動を心待ちにしている。

 29回目を迎える夏季五輪。県勢はアテネ大会までに延べ49人(実数36人)が日本代表に選ばれた。日本が不参加だったモスクワ大会を除くと延べ45人(同35人)が夢の舞台に立っている。

野球・細川も候補

 北京大会には、アーチェリー男子の古川高晴(青森市出身、青森東−近大出、近大職)、レスリング女子48キロ級の伊調千春(八戸市出身、長者中−京都・網野高−中京女大出、綜合警備保障)、同63キロ級の伊調馨(八戸市出身、長者中−愛知・中京女大付高−中京女大出、綜合警備保障)、柔道男子90キロ級の泉浩(大間町出身、大間小−東京・弦巻中−世田谷学園高−明大出、旭化成)、重量挙げ男子56キロ級の堰川康信(八戸市出身、八工大一出、自衛隊体育学校)、陸上女子長距離の福士加代子(板柳町出身、五所工出、ワコール)、卓球男子の水谷隼(静岡県出身、青森山田出、明大)、同女子の福原愛(宮城県出身、青森山田出、早大)、バドミントン女子の廣瀬栄理子(兵庫県出身、青森山田出、三洋電機)が臨む。過去の五輪と合わせると延べ58人(実数39人)となる。なお、野球の最終候補に細川亨(平内町出身、青森北−青森大出、西武)が残っている。注目の代表24人決定は7月中旬。

 県勢は前回アテネ大会に続く連続出場を決めた選手が6人、北京で初出場が3人。いずれも厳しい国内選考会を勝ち抜き、五輪出場枠に直結する国際大会・世界選手権で実績を積んだ。日の丸を背負うプレッシャーと戦いながら、日本のエースとして世界のトップと渡り合う覚悟だ。

目立つ女子選手

 北京を含む全58選手を競技別に振り返ると、伊調姉妹に代表されるレスリングが11人と最多。続くのが自転車8人、ボクシング6人。本県の“お家芸”と言える卓球は、実はアテネの福原が初めて。北京には福原と水谷が出場し、卓球日本初のメダルを獲得できるか。バドミントンの廣瀬は県勢初の代表で、本県スポーツ史に新たな1ページを刻む。

 男女別を見ると、バルセロナ大会までは男子のみだったが、アトランタ大会以降は男子計8人に対し、女子は計15人と躍進。北京大会でも女子は9人中5人だ。

 県勢五輪選手第1号は、アムステルダム大会の陸上四百メートルリレーのメンバーとして出場した旧中里町出身の井沼清七(故人)。それから80年。幅広い競技で多くの選手を送り出した本県の歴史の重みをうかがわせる。

 出身地は、市町村合併が進み、旧市町村を新市などに数え直すと、八戸市(旧南郷村含む)が11人で最多。青森市と弘前市(旧岩木町、相馬村含む)が10人で続く。また、近年は卓球の福原を筆頭に、青森山田出身者が目立つ。北京では福原、水谷、廣瀬と一挙3人を輩出した。いずれも高校時代にインターハイや国体優勝歴を重ね、国際大会でさらに実力を磨いた。

夏はメダル11個

 県勢のメダルはアテネまで計11個。うち4個はアテネで獲得した。第1号はローマ大会のボクシングフライ級銅メダルの田辺清(青森市出身)。金メダルは、柔道の斉藤仁がロサンゼルス大会で手にしたのが、本県にとって初の快挙。斉藤は続くソウル大会でも金に輝き、合わせて2個獲得した。アテネでは伊調馨が獲得。女子として初めてであり、斉藤のソウルから数えて16年ぶり。アテネでは姉・千春が惜しくも銀。「北京は姉妹で金」の夢をかなえられるか。

 北京では監督として日本代表を率いるソフトボールの斎藤春香(弘前市出身、弘前中央出、日立ソフトウェア)はアトランタ、シドニー、アテネと選手として3大会連続出場。日本の主砲として活躍した斎藤の五輪成績は、4位、銀、銅。悲願の金メダルへ、監督として“4度目の正直”に期待したい。



■ 監督、コーチら本県出身者5人/ゆかりの選手も

斉藤 仁

 

斎藤 春香


金浜 良

 

赤石 光生


西澤 勝美

 

木村 沙織


吉田 沙保里

 

錦織 圭


 北京大会には監督、コーチ、スタッフとして参加する本県出身者もいる。

 柔道の斉藤仁(青森市出身、筒井中−東京・国士舘中−国士舘高−国士舘大出)は五輪で金メダル2個を獲得し、一時代を築いた名選手だった。現在は男子監督として柔道王国の誇りをかけて、指導に情熱を傾けている。同郷でまな弟子である泉に悲願の金メダルを取らせ、喜びを分かち合う瞬間を待ちたい。

 ソフトボールの斎藤春香は監督として悲願の金メダルを狙う。次のロンドン五輪ではソフトボールは実施されず、復帰も未定。斎藤にとって、最後の五輪になるかもしれない。ソフトボールに打ち込んで20年。集大成にできるか、采配(さいはい)に注目したい。

 レスリングでは金浜良(十和田市出身、光星学院−日大出、ジャパンビバレッジ)がアテネ大会に続き女子コーチに就任。金浜は選手時代、ソウル大会に出場し8位。その実績と手腕で伊調姉妹らを支える。赤石光生(弘前市出身、光星学院−日大出)はロサンゼルス大会で銀、バルセロナ大会で銅。現在所属するキリンビバレッジで女子72キロ級の浜口京子を指導している。日本代表コーチではないものの、浜口専属コーチとして北京に向かう予定。赤石が選手時代に成し遂げられなかった金メダルを師弟で目指す。なお、赤石はアテネ大会でアフガニスタンのコーチを務めた経歴も持つ。重量挙げコーチには、堰川を指導する西澤勝美(柏木農−日体大出、自衛隊体育学校)がいる。二人三脚で初の大舞台に挑む。

 本県ゆかりの選手では、バレーボール女子の木村沙織(東京都出身、下北沢成徳高出、東レ)は、父照行さんが鯵ケ沢鯵ヶ沢,鰺ヶ沢,鰺ケ沢町出身、母朋子さんも青森市出身。木村は2003年に当時17歳の史上最年少で日本代表入り。アテネ大会で五輪初出場を果たし、北京でも勇姿を見られそうだ。レスリング女子55キロ級のアテネ金メダリスト、吉田沙保里(綜合警備保障)は、父栄勝さんが八戸市出身。伊調姉妹と同じく、「レスリング王国・八戸」の血が流れている。

 テニス男子シングルスに同競技最年少として出場する“テニスの王子様”錦織圭(島根県出身、ソニー)は、青森山田高通信制課程東京校に在籍している。



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