結集!!青森力 大好き青森県 どんと来い新幹線 動画


 今年12月に新幹線が青森まで開通します。全国から視線が集まる青森県。これを機会に県内各地の良いところを10回のシリーズでさまざまな方からPRしてもらいました。

■第6回 弘前編 〜岩木山にいだかれて

坂本 隆さん(58歳 弘前市・藤代)

 岩木山の画像を毎日撮影し、インターネットで紹介している医師
  どの山より美しい津軽富士 ぜひ見に来て
  ■バックナンバー

第1回 下北編
 柳田良子さん(2009.10.25)

第2回 三沢・おいらせ編
 淨法寺朝生さん(2009.11.15)

第3回 十和田地域編
 小野雪絵さん(2009.11.29)

第4回 黒石・南津軽編
 木村藤代さん(2009.12.17)

第5回 北五編
 佐々木嘉幸さん(2009.12.27)

第6回 弘前編
 坂本 隆さん(2010.1.17)

第7回 八戸・鮫編
 野田 継子さん(2010.1.31)

第8回 三戸・五戸編
 西山 光子さん(2010.2.14)

第9回 青森港編
 細川 英邦さん(2010.2.28)

第10回 津軽半島 道の駅編
 一戸 明彦さん(2010.3.14)


 全国あちこち歩いていますが、やはり「津軽富士」は美しい。さすがに富士山は別格ですが、ほかの山が周囲に並ぶ。でも、岩木山は違う。津軽平野の真ん中にそびえて、山頂からすそ野まで一望できるんです。

 ◇

写真
「定点撮影」ポイントでカメラを構える坂本さん。山の姿が見えなくても必ずレンズを向ける(弘前市土堂)
 愛する岩木山を毎日、カメラに収めては、自作ウェブサイトに掲載している。「晴れ、曇り、雪、…。一日として同じ日はない」。いわば“一期一会”の心でシャッターを切る。撮影開始からほぼ10年、画像総数は3千枚を超えているという。

 「津軽の人は皆、自分が住む所から見える岩木山が大好き。弘前からは、三つの峰がちょうど『山』の字に見える。一方、五所川原からはその三つの峰が一つにまとまった姿がきれいです」

 リンゴ畑から仰ぎ見る岩木山。弘前城から見渡す岩木山。特にお気に入りなのが雪景色だ。「雪が積もった田んぼの向こうに、白い山頂と真っ青な空が見えて…」

 日々の「定点観測」は出勤途中の午前8時ごろ。通勤ルートにある弘前市土堂の水田横で行うと決めている。「どこから見ても結構。建物や木、電線が邪魔になる。山全体を眺められる所は意外に少ないんですよ」

 岩木山との出合いは1971年の春だった。生まれ育った北海道から津軽海峡を渡り、弘前大学医学部に入学。卒業後も、津軽で精神科医の医師として働き続け、もう40年近くになる。

 自作サイトに「星と岩木山の部屋」と名付けている通り、もう一つの大切な趣味が天体の観測・撮影だ。淡い彗星(すいせい)の光を追って、灯火のない岩木山ろくへ出掛けたり、皆既日食を見るため、はるばる海外まで遠征したり。美しい星々と地上の景観を一緒にとらえた「星景写真」の見事さは、星仲間の間でも定評がある。

 「東京に住む人は、暗い夜空で星を見るために、例えば富士山まで平気で4・5時間も車を走らせる。それだけ時間があれば、東北新幹線を使って弘前まで来られるようになる。ぜひ、新幹線で真っ暗な星空を見に来てほしいですね」

 肉眼で天の川を楽しめる所まで、車で30分もかからない。そう話せば、都会の人は驚くという。「星の美しさは観光に直結しないかもしれませんが、そんな素晴らしい所に住んでいると私たち自身が感じていないんです」

 開発があまり進まず、自然が残っているのも津軽の魅力と受け止める。「自然との一体感を、私たちの原点として、もう一度見直してみませんか?」

 ▽取材余話

 精神科医らしい落ち着いた語り口に、津軽と岩木山、そして星々への愛着がにじみ出る。「星と岩木山の部屋」の「定点撮影」ページには、曇りで山の姿が全く見えない日の画像も整然と並ぶ。「見えなかったことも観測記録のうち」と納得。「夕焼けの岩木山」の特集ページには、津軽の美しさが凝集されているよう。月や太陽黒点の画像も見逃せない。アドレスはhttp://homepage3.nifty.com/pulsar_s/

 
顔写真 ・朝焼けと満月が最高
村上優孝さん(43)
(弘前市 岩木山観光協会青年部副部長)

 「岩木山を毎日見ないと落ち着かない。特に気に入っているのは、空気の澄んだ朝、「赤津軽富士」が日に照らされて燃え上がる光景だ。そして、夕日に映える岩木山の影が、津軽平野に次第に降りていく様子だ」

 「岩木山がスキナンダ」を合言葉に、観光振興やTシャツづくり、さらには一帯のごみ対策「エコプロジェクト」など、多彩な活動に携わる。「トップダウンではなく、仲間同士が声を掛け合っての運動に意義がある」と、熱い心意気をのぞかせる。

 「何とも言い難いのは、冬の満月の夜に白く浮かび上がる岩木山。その幽玄な姿はカメラに写しようがない。ぜひ、見に来て、自分の心で素晴らしさをくみ取ってほしい」
 
顔写真 ・観光客に寄り添い発見
前田裕子さん(45)
(弘前観光ボランティアガイドの会会員)

 「去年4月、ボランティアガイドとしての活動を開始しました。それ以来、自分にとっての弘前が変わり始めたんです。単に『住んでいる街』から『多くの人が守ってきた、温かく心地良い街』に」

 ガイドになったきっかけは、「津軽ひろさき検定」を家族とともに受け、合格したことだった。「歴史は苦手ですが、弘前の街そのものにはずっと興味があった」という。弘前を選んで全国から訪れてくれる人に寄り添い、道案内できるのは貴重な体験だと力を込める。

 「街の成り立ちや古くから保存されてきたものに気付かされた。仕事以外の人生の幅が広がったと感じる。青森を一度出た人も、新幹線を使って地元に帰ってきてほしい」
顔写真 ・県外と交流深めよう
ベルソン・マクシムさん(31)
(弘前大学大学院地域社会研究科2年)

 「田園と豊かな自然、大学、お城、お寺、そしてショッピングモール。弘前はいろいろな顔を持つ。住むほどに新しいところが見えてくる。けの汁とリンゴはおいしいですね」

 カナダ・モントリオールに生まれ、山形大学を経て、2008年4月から弘大大学院で言語学を研究している。テーマは、日本に定住した外国人が方言にどう接し、身に付けていくか。津軽の社会を「地元の人同士は、ねぷたなどを舞台に濃密な交流がある。でも、外部との交流は少ない」と分析する。

 「新幹線で津軽に来る人と積極的に交流しては。津軽の人も新幹線で外に出て、戻った後で『県外にもこんないい物があった』と認識を共有すれば、地元もよくなるはずです」
 
顔写真 ・懐の深さが街の魅力
一條敦子さん(50)
(弘前市・主婦グループ「ふれ〜ふれ〜ファミリー」代表)

 「弘前は私が生まれ育った、自慢できる街。子どものころ、カラスが飛ぶ真っ赤な夕焼け空を見ながら、母校の小学校から流れてきた童謡『七つの子』を聞いた。その瞬間、『幸せだな』と、しみじみ感じた」

 もともとは子育てのために集まった主婦らが、日常生活からにじみ出る街の魅力を語り合い、観光客と共有しようと立ち上がった。そのグループの代表として、お菓子の食べ歩きコースや特産品の土産セットの開発に、忙しさが加速している。

 「例えば城下町としての歴史、そして洋館がある街と、両極端なものをうまく取り合わせて、弘前は成り立っている。その懐の深さと、それを面白がる人たちの集まりが、何よりの魅力なんです」

次回は1月31日です

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