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| 今年12月に新幹線が青森まで開通します。全国から視線が集まる青森県。これを機会に県内各地の良いところを10回のシリーズでさまざまな方からPRしてもらいました。 |
■第6回 弘前編 〜岩木山にいだかれて
全国あちこち歩いていますが、やはり「津軽富士」は美しい。さすがに富士山は別格ですが、ほかの山が周囲に並ぶ。でも、岩木山は違う。津軽平野の真ん中にそびえて、山頂からすそ野まで一望できるんです。 ◇
「津軽の人は皆、自分が住む所から見える岩木山が大好き。弘前からは、三つの峰がちょうど『山』の字に見える。一方、五所川原からはその三つの峰が一つにまとまった姿がきれいです」 リンゴ畑から仰ぎ見る岩木山。弘前城から見渡す岩木山。特にお気に入りなのが雪景色だ。「雪が積もった田んぼの向こうに、白い山頂と真っ青な空が見えて…」 日々の「定点観測」は出勤途中の午前8時ごろ。通勤ルートにある弘前市土堂の水田横で行うと決めている。「どこから見ても結構。建物や木、電線が邪魔になる。山全体を眺められる所は意外に少ないんですよ」 岩木山との出合いは1971年の春だった。生まれ育った北海道から津軽海峡を渡り、弘前大学医学部に入学。卒業後も、津軽で精神科医の医師として働き続け、もう40年近くになる。 自作サイトに「星と岩木山の部屋」と名付けている通り、もう一つの大切な趣味が天体の観測・撮影だ。淡い彗星(すいせい)の光を追って、灯火のない岩木山ろくへ出掛けたり、皆既日食を見るため、はるばる海外まで遠征したり。美しい星々と地上の景観を一緒にとらえた「星景写真」の見事さは、星仲間の間でも定評がある。 「東京に住む人は、暗い夜空で星を見るために、例えば富士山まで平気で4・5時間も車を走らせる。それだけ時間があれば、東北新幹線を使って弘前まで来られるようになる。ぜひ、新幹線で真っ暗な星空を見に来てほしいですね」 肉眼で天の川を楽しめる所まで、車で30分もかからない。そう話せば、都会の人は驚くという。「星の美しさは観光に直結しないかもしれませんが、そんな素晴らしい所に住んでいると私たち自身が感じていないんです」 開発があまり進まず、自然が残っているのも津軽の魅力と受け止める。「自然との一体感を、私たちの原点として、もう一度見直してみませんか?」 ▽取材余話 精神科医らしい落ち着いた語り口に、津軽と岩木山、そして星々への愛着がにじみ出る。「星と岩木山の部屋」の「定点撮影」ページには、曇りで山の姿が全く見えない日の画像も整然と並ぶ。「見えなかったことも観測記録のうち」と納得。「夕焼けの岩木山」の特集ページには、津軽の美しさが凝集されているよう。月や太陽黒点の画像も見逃せない。アドレスはhttp://homepage3.nifty.com/pulsar_s/
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