結集!!青森力 大好き青森県 どんと来い新幹線 動画


 今年12月に新幹線が青森まで開通します。全国から視線が集まる青森県。これを機会に県内各地の良いところを10回のシリーズでさまざまな方からPRしてもらいました。

■第4回 黒石・南津軽編 〜可愛や リンゴのうた

木村 藤代さん(68歳 黒石市・石名坂)

 旬のリンゴは本当に美味しい/ぜひ教えたい
  半世紀以上にわたりリンゴ栽培を続ける農家
  ■バックナンバー

第1回 下北編
 柳田良子さん(2009.10.25)

第2回 三沢・おいらせ編
 淨法寺朝生さん(2009.11.15)

第3回 十和田地域編
 小野雪絵さん(2009.11.29)

第4回 黒石・南津軽編
 木村藤代さん(2009.12.17)

第5回 北五編
 佐々木嘉幸さん(2009.12.27)

第6回 弘前編
 坂本 隆さん(2010.1.17)

第7回 八戸・鮫編
 野田 継子さん(2010.1.31)

第8回 三戸・五戸編
 西山 光子さん(2010.2.14)

第9回 青森港編
 細川 英邦さん(2010.2.28)

第10回 津軽半島 道の駅編
 一戸 明彦さん(2010.3.14)


 黒石リンゴは収量では県内3位です。でも、「味は県内一おいしい」と青果業者の評価は高いのです。これまで、消費地への長距離輸送や限られた出荷時期など乗り越えなければならない高いハードルがありました。それが、新幹線開業で消費者の方からこちらにやってくるのです。熟した旬のリンゴを味わってもらう機会が増えます。消費拡大のチャンスになると期待しています。

 ◇

写真
お歳暮用贈答リンゴの箱詰め作業が始まった木村さん方の作業場
 県産りんごの父と慕われる農学博士木村甚弥の親せき筋に当たる。中学を卒業後すぐ、リンゴと米を生産する農家としてスタートした。「1950年代後半から生産技術が向上し米の生産量がぐんぐん伸びて、余剰米の増加と減反奨励がわれわれに課された問題となりました。休耕田をリンゴ畑に転換するわい化栽培にいち早く取り組みました。作業効率の良さや収量アップの面で優れた技術で、地域のわい化研究会の世話人も長く務めました」

 およそ2・5ヘクタールの園地にふじを主力に作付けしている。ふじは無袋栽培を続けている。「りんご農家も競争の世界です。各自栽培方法に工夫を施し、生き残りをかけてきました。私も一時期、長期保存に適した有袋栽培をしていましたが、やはり食味で勝る無袋を選びました。口に入る物は味が勝負ですから」

 しかし、無袋栽培のリンゴは旬の期間が短い。ふじにばかり偏るのでははなく早生種や中生種の物も作付けする。「できるだけ長期にわたって味の良い食べごろのリンゴを出荷し続けたいのです。それに赤い実だけでなく王林や金星といった黄色い実の品種も植えてバリエーションを付けたいと考えています」

 新幹線開業はリンゴに限らず農産品の生産者と消費者を間近な存在にするという効果ももたらす。「うちではお歳暮用のリンゴの発送も若干しています。1箱3000円から5000円程度の物を関東、東海方面に送っています。跡を継ぐ娘夫婦はインターネットでの取引も視野に入れています。それに、新幹線で来た消費者が、一番おいしい時期のリンゴを食べて地元に帰って、口コミで新たなファンを増やしてくれる可能性はかなり高いのではないでしょうか。青森の魅力を知る人の輪が広がり、それでわれわれ農家も潤えば願ってもないこと」

 ▽取材余話

 「市の農業構造改善事業や農業振興地域整備などの協議会で委員を務めたことがあります。リンゴ作りに限らず、農家全部がよりよい暮らしを送れるように地域で活動したかったのです。私たちの住む石名坂地区も含めた市内山間部の山形地区には今年、グリーンツリズム事業を行うNPO法人『くろいし・ふるさと・りんご村』が誕生しました。こちらの活動も陰ながら応援していきたいものです」

 
顔写真 ・やきそばのデザートに
山口輝利さん(39)
(黒石市赤坂東池田 輝く黒石りんご市の会会長)

 「黒石のリンゴは文句なしにおいしい。仲間と手を取り合って、作ったリンゴを売ることにも力を入れていきたいね。人と人のつながりを財産にしながら」

 前職は、洋服店の販売員。30歳過ぎて結婚を機にリンゴ農家に。「まだ始めて7年だけど、苦労なく楽しい」と笑う。「自分は『当たって砕けろ』の気持ちで営業をかけ、昔の知り合いに結構買ってもらえた。昔の仕事の経験が生きた」

 黒石は、リンゴはもちろんのこと、やきそばや温泉など観光資源には恵まれている。「やきそばの食後のデザートはリンゴ―など、各団体と連携しながら、みんなで街を明るく元気にしていきたい」
 
顔写真 ・海外の家庭にも届けたい
葛西万博さん(39)
(平川市小和森 マルジン・サンアップル副社長)

 「海外の販路は、流通コストを抑えたり、やり方次第でまだまだ広がる。「青森のリンゴはいい商品だ」と理解してもらい、どんどん攻めていきたい」

 創業61年目の移出業で、海外とも取引がある。お得意様は台湾、タイ、中国…。「台湾はもともと旧正月前だけ大きなリンゴが売れた。今は一般家庭で食べる小さなリンゴの消費が増えている」という。

 各地の求めている大きさや味の好みを肌で感じるため、現地にも行き販売戦略を練る。ロシアや中東にも、直接取引ではないが出荷、海外販路を拡大しつつある。「青森のいろんなリンゴを、国内と同じ品質で、広い世界の家庭に届けたい」
顔写真 ・町一番の銘菓作りたい
對馬和仁さん(39)
(大鰐町大鰐 和洋菓子店「水野屋」洋菓子職人)

 「リンゴを煮たり、焼いたりではなく、生の食感と酸味を生かしたお菓子を作りたい。いま挑戦の真っ最中。町一番のリンゴ銘菓を作るのが目標です」

 「リンゴの加工品と言って思いつくのは、まずジュース。お菓子ならパイ、ジャム…。実は案外少ない。でも、もっとバリエーションを増やせるのではないか」という思いが常にあった。そこで今年夏、「鰐come」と協力し、新商品の開発に着手し始めた。

 商品第1号になりそうなのがリンゴのロールケーキ。「最も使いたいのがヒメリンゴなんです。味だけでなく、食べている最中に『1個丸ごと入っている』という驚きを与えたいな」
 
顔写真 ・独自プランでもてなし
工藤昭子さん(63)
(黒石市花巻花巻 NPO法人「くろいし・ふるさと・りんご村」事務局長)

 「子どもたちはみんな素直でいい子。滞在中は自分の家族と同じように接し、生活してもらう。毎回お別れするときは、ただただ涙。手間が掛かるし大変だけどやめられない」

 山形地区の住民を中心に4年前から農業体験をする修学旅行生を受け入れている。今年NPO法人化し、体制の強化を図った。「友達に誘われて(受け入れに関する)勉強会に参加するうちに、どっぷりハマった」

 これからは、リンゴの花摘みや実すぐりだけではなく、リンゴのお菓子作りなど体験プランの充実を図り、自分たちしか出来ない、おもてなしをする。「5年後、10年後にまた来たいと思ってもらえるように」

次回は12月27日です

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