結集!!青森力 大好き青森県 どんと来い新幹線 動画


 今年12月に新幹線が青森まで開通します。全国から視線が集まる青森県。これを機会に県内各地の良いところを10回のシリーズでさまざまな方からPRしてもらいました。

■第3回 十和田地域編 〜馬といつも“2人4脚”

小野 雪絵さん(31歳 十和田市・三本木)

 風を切り野山を駆ける/心は馬と一つ
  女性だけが出場する「桜流鏑馬(やぶさめ)」の競技選手
  ■バックナンバー

第1回 下北編
 柳田良子さん(2009.10.25)

第2回 三沢・おいらせ編
 淨法寺朝生さん(2009.11.15)

第3回 十和田地域編
 小野雪絵さん(2009.11.29)

第4回 黒石・南津軽編
 木村藤代さん(2009.12.17)

第5回 北五編
 佐々木嘉幸さん(2009.12.27)

第6回 弘前編
 坂本 隆さん(2010.1.17)

第7回 八戸・鮫編
 野田 継子さん(2010.1.31)

第8回 三戸・五戸編
 西山 光子さん(2010.2.14)

第9回 青森港編
 細川 英邦さん(2010.2.28)

第10回 津軽半島 道の駅編
 一戸 明彦さん(2010.3.14)


 和服を着て馬に乗る機会は、時代劇か流鏑馬ぐらい。それが十和田市では、春(桜流鏑馬)と秋(駒フェスタ)の年2回も流鏑馬を見られる。魅力は女性騎士とさまざまな工夫を凝らした衣装。ぜひ流鏑馬を見に十和田に来てください。

 ◇

 同市のシンボルロード・官庁街通り(駒街道)が桜のピンク色に染まる4月下旬、駒街道近くの中央公園緑地で開かれる桜流鏑馬。桜並木の下で、伝統衣装をまとった騎士が弓矢を射るこの大会は2004年に始まり、全国でも珍しい女性だけの流鏑馬として知られる。

写真
十和田市郊外の田園地帯に広がる十和田乗馬倶楽部。広大な敷地でゆったりと乗馬を楽しめる
 全国トップレベルの選手が参加する中、小野さんは昨年チャンピオンに輝いた。「ようやくタイトルを取れてうれしかった。流鏑馬は神事としてのイメージが強いが、スポーツとして女性、子供でもできることを訴えたいですね」

 大阪府出身。馬が出ている本やテレビを見るのが大好きな少女だった。小学4年生の時に乗馬を始め、乗馬クラブで本格的に腕を磨いた。

 「馬はかわいいし、乗っていると楽しい。でも、それだけではなかった」。乗り手の気持ちが伝わらないと動いてくれないし、何度も落馬で恐怖を味わった。その困難を乗り越えると、本当の乗馬の面白さが分かるという。「馬にも個性があり、それぞれのくせを知った上で人間と折り合いを付ける。そんな『感性』が必要かな」

 「寒立馬を見に行ける」という理由で、十和田市にキャンパスがある北里大学に進学。「馬に携わる仕事をしたい」との思いが募り、乗馬インストラクターを募集していた同市の十和田乗馬倶楽部に就職した。

 「馬で何がしたい?」。オーナーの問いに、真っ先に答えたのが流鏑馬だった。京都や奈良の祭りで何度も流鏑馬を見て、勇壮な姿にあこがれていた。いざ始めると、手綱を放して馬を操る難しさに直面したが、練習を重ねて克服した。今では騎射の正確さに加え、フォームの美しさにもこだわる。

 普段は小学校を訪問して乗馬教室を開いたり、観光客に馬の楽しさを教えたりしている。十和田乗馬倶楽部のセールスポイントは、大自然の中で馬に乗る「外乗」だ。

 「関東、関西のお客さまは、何泊もして山、海で外乗を楽しまれる。自由がない都会の乗馬クラブと違い、広々とした場所で長い距離を駆けて感動される。都会の人にとって、十和田市は豊かな自然を感じ取れるすばらしい場所。新幹線で来ていただいて、自然と一体となって馬で遊んでほしいですね」

 十和田乗馬倶楽部はhttp://www.jtng.com/thrc/

 ▽取材余話

 水色の美しい衣装を着て、時速数十キロで疾走する馬の上から矢を放つ小野さん。流鏑馬に出場した彼女を初めて見た時、その迫力に圧倒された。ところが実際会ってみると、身長151センチと小柄で、笑顔が似合う女性だった。馬が大好きで、楽しさを人に伝えたいという思いが言葉の端々からにじむ。将来の目標を尋ねると、「今、十分に満足しているので…」と言葉に詰まってしまった。

 
顔写真 ・映画縁に交流広がる
藤森亮二さん(57)
(七戸町荒熊内 三本木農業高校馬術部顧問)

 「今も『映画を見た』と遠方から学校を訪ねる人もいる。心に残らなければ、わざわざ馬1頭のために青森に来ないよね。馬が持つ魅力の不思議さだ」

 昨年秋に全国公開された「三本木農業高校、馬術部」。盲目の名馬タカラコスモスをめぐる感動のドラマ、校内の美しい四季が大きな話題に。「佐々部清監督をはじめ、映画関係者とまだ交流が続いている」。今年の馬術全国大会には、出演した俳優が応援に駆け付けたという。

 馬で地域を活性化するには? 「『人』に行き着く。馬術部員や馬学を習った卒業生が全国で活躍している。馬の知識を持った一人一人がメッセンジャーの役割を果たしてほしい」
 
顔写真 ・七戸産馬でG1制覇を
諏訪豊蔵さん(60)
(七戸町原久保 諏訪牧場長)

 「七戸周辺は馬産地としての歴史が古く、競走馬を生産する環境に恵まれている。G1で勝てる馬を生産して、七戸はもとより青森産馬を有名にしたい」

 同牧場はサラブレッドを生産し半世紀。グリーングラス、タムロチェリーの2頭のG1馬を輩出した。「今は北海道の日高ブランドが日本一。県南の牧場関係者たちは、日高に負けない馬を生産しようと頑張っている」

 諏訪牧場は七戸十和田駅のすぐそば。美しい景観を保つため、国道4号に面した敷地は枝払いや草刈りなど入念に手入れする。「観光客に常時厩舎(きゅうしゃ)を開放することはできないけれど、馬が駆け回るのどかな風景で迎えたい」
顔写真 ・武将あこがれの南部馬
中野渡由美子さん(55)
(十和田市東二十一番町 称徳館学芸員)

 「この地域は馬と人、生活が密接につながり、馬はなくてはならない動物だった。称徳館では南部馬の歴史と民俗、信仰を多くの人に伝えたい」

 全国でも珍しい馬の文化資料館として2000年、十和田市郊外の馬事公苑(駒っこランド)にオープンした称徳館。開館時に解説員として採用され、管理運営に携わって約10年。「来館者は資料の数の多さに驚き、展示内容の充実ぶりに評価をいただいている」

 駒っこランドでは乗馬も体験できる。「一日中、馬とふれあったり、歴史を学んだりできる。今は歴史ブーム。戦国武将あこがれの南部馬に注目してほしい」と全国にPRしている。
 
顔写真 ・「健康乗馬」全国に発信
松浦晶央さん(35)
(十和田市三本木 北里大学獣医学部講師)

 「ホーストレッキングは体の健康に加え、心の健康にも効果があることが研究で分かった。『健康乗馬』を青森県の専売特許にして、全国に発信しては」

 大自然の中で馬に乗るホーストレッキング。自律神経のバランスを整える作用があり、30分から1時間程度の乗馬でもリラックスできるという。「現代人はストレス社会で自律神経が乱れ、いろいろな疾病の原因の一つとなっている。乗馬でそれが改善できる」と話す。

 都会の乗馬クラブでホーストレッキングはできない。「月1回でもいい。ストレスがたまったら新幹線で気軽に青森に来て、豊かな森の中、田のあぜ道、海岸で馬に乗ってみては」

次回は12月13日です

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